ベースの右手について(タッチ)

ベースの右手について(タッチ) 前回に引き続き今度はベースの右手、タッチについてです。

多くの初心者はタッチコントロールが上手くありません。そしてプロは細かいニュアンスをちゃんとタッチコントロールで付ける事ができます。このテクニックもそこまで難しいものではないのですが、中々注目される事の無いテクニックですので多くの人がスルーしてしまう所です。この際にちゃんとトレーニングしましょう。

さて、まずタッチの強さです。言葉にするととっても伝わりにくいものなんですが、初心者は特に強過ぎる、事が多いです。

もう生音(アンプを通さない音)でも十分に聞こえてしまうほど強く弾く人が多いです。これは普段の練習方法も影響していると思うのですが、普段からアンプを通して弾かない人は強くなってしまう傾向にあります。ちゃんとアンプを通し、少し大きめのボリュームに設定しましょう。

強さに関しては「芯を捉えて」弾く事が大事です。なでるように弾いてはあまり良い音が出ません。一度弱く弱く弾いてみてください。撫でない程度まで弱く。

なぜ弱く、適度なタッチをオススメするか、ですが、一つに曲中のコントロールが必要になるからですね。最初から強く強くしか弾けないようですと曲中の盛り上げたいところなどで音量をあげたりという事が出来なくなってしまいます

ライブをやるにしても全部盛り上がりっ放しの曲ってそこまで多くはないですよね。むしろ基本のパートのボリューム感を練習しておく事が重要なのです。もちろんエフェクターやボリュームペダルでの調整は可能ですが、手でも出来る事が重要です。

2つ目に速いフレーズなどを弾く際に便利な事もありますね。ベーシストによってはフィンガーランプという物をベース本体に付ける方が居ます。この道具は弦と本体の間に台座を付けてしまい、弦にあまり手が潜り込まないようにするものです。強制的にこういう道具を付ける事で速いフレーズ等を弾けるようにするものなんですね。

あまり強いタッチで深く指を潜り込ませていると速いフレーズを弾くときの難易度が上がってしまいます。やはり適度なタッチが大事になってくるわけですね。

 

上記の話のように普段のタッチを適度な強さを意識して練習する事とともに、強く弾く事も練習しておく事をオススメしています。いざという時に使えないようでは意味がないですからね。

 

さて、強さの次はツブをそろえる練習ですね。指弾きですと基本の弾き方はツーフィンガーという人差し指と中指を交互に使って弾くのが一般的ですね。この弾き方で2つの指が同じボリューム、同じ音が出せるようにしている事が大事です。

どちらかが大きいなんて事では困りますし音色もそろえるようにしなければなりません。教則本や人によっては、指の長さが違うので少し斜めにして弾くように、と言いますがこれは正直弾きやすい方法でもかまいません。

確かに長さが違うのでそろえたいのですが少し指を丸めて弾きますからその角度で調整する事も可能です。

で、さらっと今指を丸めて、と書いていますがこれも人それぞれのやり方があります。少し丸めている方がタッチコントロールがしやすいのです。

初心者によく見かける弾き方で、「指が棒のようになって弾く」というものがあります。これはあまりオススメしません。(プロにもそういう弾き方の人もいますよ)

棒の様に弾くと弦の芯を捉えにくくなるんですね。勿論慣れの面もあるでしょうが。

もう一つにスラップに移行する時の事を考えるとスラップのフォームにも近い方が後々便利なんですね。

 

また弦によっても音量や音色が違いますよね。1弦と4弦を同じ強さ、同じ弾き方で弾いても音量差もかなり出ると思います。各弦に合わせたタッチを練習しておきます。これもアンプにつないでないとわかりにくい練習ですよね。

また弾く位置にもよりますね。フロントピックアップ周辺で弾くのとリアピックアップのあたりで弾くのとでは弦のテンションも違いますし当然弾き方も変わるわけです。その楽器の一番良い音が出る場所や自分の好みの場所で弾く人が大半でしょうが、曲によっては位置を変える事でその曲をさらに生かすベースが弾けたりもします。

 

このようにタッチ一つをとってもかなりの基礎練習が必要になります。文字にすると長く、ややこしく感じますが慣れてくると難しいことではありません。

これを読まれた方は是非じっくりとチャレンジをしてみてください。